どくのメモ帳

どくイモムシの毒吐き場。ゲームレビュー記事「超ファミコシ珍拳EXPRESS」も連載中。

パイ増量キャンペーン2014春 推して参ります!!!

881 - Hero of the land of the busty flipnotes -

始まりの朝が来た

空と大地が終わる場所から

まるで喇叭の咆哮のような朝日が降り注ぐ

涼風は容赦なく吹き抜け

俺の「墓標」を優しく削り取っていく


昨日 大地を覆っていた万年雪が消え去った

果たしてどれだけの時間が経ったのだろうか

俺はただ 己の血の塊の中でもがき足掻くのみ

さあ次は俺の番


そう たった今俺は「生まれ変わる」


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【2013年7月末】


「こりゃ明らかにパチモノだな ってか何でオリジナル描こう思わへんのん?」

そのたった一言が、錆びた草刈り鎌めいて
「ヤッパイ」の心臓を貫き、致命傷となった。

それでも「ヤッパイ」は描いた。
吹き出す鮮血を憤怒に変えて、
「パイキャン増量ペーン☆夏2013」PV
「進撃の巨乳」を描き上げた。

だが…………
待っていたのは「非公開」という残酷な現実。

そして……… 無慈悲に嗤う緑色の四つ目が見下す中、

「ヤッパイ」は死んだ。

吹き出す鮮血はやがて「ヤッパイ」の全身を覆い、巨大な底なし沼となって
その魂をどこまでもどこまでも沈め…… 「永遠の呪い」となった。

やがてその上を吹雪が吹き荒れ、万年雪が彼の墓標を覆い尽くしていった。

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「ヤッパイ」が死に、「KANDWA」だけが残った。
「パイキャン増量ペーン」は(今は亡き)フレンドうごメモギャラリーへと移行しつつも
いつしかパイを描くよりも、連載アニメ作品「ナビス」の執筆のほうが楽しくなっていた。

そして2013年の夏が終わった。
多くの後悔とともに………。

それからのKANDWAは、予定していた「うごメモ天使はかなちゃんFINAL」と「ナビス」の執筆に専念した。
その行為を正しいと支持してくれる人もいて、「KANDWA」としては嬉しかった。

だが…………
秋になれば、家計難による休日返上。
年が明ければ、1月の風邪、2月のインフルエンザ。
遅々として進まない「うごメモ天使はかなちゃんFINAL FINAL2」の制作……
守りきれない「月イチ更新」……

残された「KANDWA」の魂さえも、すり減っていくのが自分でも実感できた。


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「ヤッパイ」は本当に死んだのか。

否。
ヤッパイは既に固まり凍てついた己の血の中で己を見つめなおしていた。

30年間自分を苦しめ続けたものの正体。
それは「どうせ自分はクズだ、出来損ないだ」というやさぐれた精神。
それをパイキャンに置き換えれば、「おっぱい描きなんざ、規約違反のヤクザ者の反社会的存在でしか無いんだ!!」
という感情となった。それが単なる自虐ではなく、
今までパイキャンに参加してくれた人々を侮辱する行為だとも気付かずに。

そして、「こりゃ明らかにパチモノだな」の一言で、
その感情は爆発した。


“もう駄目だ。

何が狩人(イェーガー)だ馬鹿馬鹿しい。

おっぱいを描いて誰かを幸せにする?

そんな事、出来る訳がない!!

おっぱい描きなんざ、規約違反のヤクザ者の反社会的存在でしか無いんだ!!!”


……00100100111100101001……

「バカ野郎!!!なんであんな事書いた!!!!言えッッ!!!!!!」

現在のヤッパイは過去のヤッパイの胸ぐらを服ごと引き裂かんばかりの勢いで掴み、叫ぶ!!コワイ!!

『……………………ッッ!!!』

過去のヤッパイは無言!!ただその身を震わせ、落涙するのみ…!

「……………………ッッ!!!」

現在のヤッパイも無言…!胸ぐらを掴む手を震わせ、同じく落涙!
現在のヤッパイに己を殴ることは出来なかった。
今、己を殴ってもただただ「痛い」だけだ。
何度自分の頬を殴ってもアザの一つも残せない自分の非力さが実際情けない。
残るのは数日間の痛みだけだ。毒にも薬にもならない痛みだけだ。


「………言えよ。」

『……………………』

「……もう一度言ってみろよ。『おっぱいを描いて誰かを幸せにするんだ!!』ってよォ……!!」

現在のヤッパイは、過去のヤッパイの胸ぐらを掴んだまま崩れ落ち、膝をつく。

「……言ってみろよ。『俺達は規約違反者でもヤクザ者でもないんだ、ただ大きいおっぱいが好きなだけなんだ!!』ってよォ…………!!!!」

『……………………』

「……………………!!!」

……0100110101001010110011……


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【2014年3月】


万年雪はいつしか溶け去り、僅かに残るばかりとなった。

地表には、まるで黒いペンキを大量にぶちまけたような空間が顕になった。

それこそがヤッパイの心臓から溢れでた血の塊であり、彼の墓標であった。

やがて朝日に照らされ、彼の墓標がみしり、と音を立てて隆起し、

そこから漆黒の人影が姿を現した。

それこそが…… 変わり果てた、いや、生まれ変わったヤッパイであった。

彼の心臓から吹き出し、全身を覆い尽くした血の塊は、今もなお消えなかった。

ただし、それは「永遠の呪い」ではなく、彼の精神と信念をより頑強に護る「永遠の鎧」となって。

やがて彼は己の胸に、古ぼけた草刈り鎌が突き刺さっているのを認識した。

彼はそれを引き抜こうとしたが、根本で折れてしまった。

彼は使い物にならなくなった草刈り鎌を草むらに投げ捨てた。

それは彼にはもう不要なものだ。

彼はその漆黒の肉体を日光に晒すと、大きく伸びをした後……

太陽に向けて敬礼をした。そして、再び歩みだした。

その姿こそ、「紳士」と呼ぶに相応しい姿だった。


そうだ。

もう一度立ち上がろう。
そして宣言しよう。
我々は違反者でも反社会的存在でもない。
ただ、人よりも大きいおっぱいが好きなだけの存在だ。
そして証明しよう。
おっぱいには、人を幸せにする力があるのだと。
おっぱいを愛する心は決して邪悪なものではないのだと。
それは、これまで、そしてこれからもパイキャンに参加してくれる人々も同じだ。

もう、誰のどんな言葉や思想にもその心は貫けないのだ。

「悪魔… パクリ作者… 止めずとも滅びる存在……
好きな名前で呼ぶがいい。
何と呼ばれようとやる事はひとつ……
理想のおっぱいを描く!!描く!!描くのみ!!!!!!
イイイヤアアアアーーーーッッ!!!!!!!!!!」


漆黒の影が、春先の空に舞い上がった!!!!


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そうさ 俺たちは誰かを幸せにするためにおっぱいを描くんだ!!

さあ時は来た!!迷いや羞恥心は2月に置いてこい!!

野郎共準備はいいか!!ハンニャ・オメーンを被れ!!

俺 た ち は 誇 り 高 き 『 パ イ 紳 士 』 ! ! ! ! !


なんか長い上に暗い話で申し訳ございません。
「パイ増量キャンペーン」今年の春も強行開催させていただきます。
本当におっぱいの大好きな方のご参加を心よりお待ちしております。