どくのメモ帳

どくイモムシの毒吐き場。

*ハロー、プラネット。解説 後編

前回に引き続き「*ハロー、プラネット。」うごメモ及び
オリジナル版他の動画の解説を公開!!

動画おさらい


「ささくれP」によるオリジナル版

「ブラザーP」による3DPV版

PSPソフト「初音ミク Project DIVA extend」版

KANDWAによるうごメモ


2番以降の解説

※「初音ミク Project DIVA EXTEND」版およびKANDWA版では2番がカットされているので終盤部分まで割愛する。


☆たいせつなモノ たくさんあるけれど いまはこれだけ もっていればいい
☆キミがさいごに おしえてくれたモノ うえきばちのめ きょうもでてこないや


★オリジナル版
ミクの所持アイテム画面。ここに記されたアイテムは画面右上の使用アイテム欄をはじめ他のシーンでも登場する。
「たいせつなモノ」が1つずつ消えて行く中、「キミがさいごにおしえてくれた」植木鉢だけが残る。

アイテム欄にあるものは、地球と人類がこれまでに築きあげてきたものを表しているのか。
花=美術 本=文学 鍵=ミクが暮らしていたシェルターの鍵? 薬=医学
矢印=未来へ進む意思? マトック=開発、建築 ベル=音楽 石版=古代の遺産
水晶玉=鉱物、地質学 植木鉢=植物 麻袋=繊維学 歯車=産業

ミクは自ずと「崩壊後の地球の再生に最も必要なもの」である「植物」を選びとったことになる。

★ブラザー版
荒野をひたすら歩むミク。「たいせつなモノ〜」の歌詞の後に上記のアイテムが流れていく。
ミクが「キミ」から植木鉢を託されるシーンが追加され、よりドラマティックになっている。


☆"ガレキの あめだま ふってきた"
☆プラスチックでできたカサ さそうよ ココロ サビついて しまわぬように


★オリジナル版
街の中でミクは「ガレキのあめだま」に打たれライフが減少してしまう。
しかし、「キミ」の幻影が傘を持って現れミクに傘を手渡してくれる。
「プラスチックでできたカサ」はミクの体だけでなく、その中に宿る「ココロ」をも守るためのもの。
つまり、ここでミクが「ココロ」を持ったロボットであることが示されている。

「ガレキのあめだま」の正体は、核戦争による放射能で汚染された雨。

★ブラザー版
演出的にはほぼオリジナル版と同じだが、「ガ レ キ の」の字を強調したり
雨の激しさや消え行く「キミ」の幻影など、より派手な演出になっている。
ハートで画面が埋まって切り替わる時、最初の一つはミクの胸から現れ
ミクに宿る「ココロ」を表している。


☆ヒナタボッコのてんしに オハヨーハヨー ミズタマダンスのそらに オハヨーハヨー
マーマレードのだいちに オハヨーハヨー メモリのなかのキミは オハヨーハヨー


★オリジナル版
ミクは三日月の気球に乗って旅を続け、様々な景色を目の当たりにする。
「ヒナタボッコのてんし」は、動画内の「自由の女神」のことか。
「ミズタマダンスのそら」では雨の中ミクが傘を差していないが、「ガレキのあめだま」ではない無害な雨が降る地域もあるようだ。
マーマレードのだいち」は火山の噴火によって流れるマグマの激流。核戦争の影響かどうかは分からないが、
前述の「ミズタマダンスのそら」と合わせると地球誕生時の姿に回帰しているようにも思える。

★ブラザー版
ミクと気球のデザインはオリジナルに準拠している。
マーマレードのだいち」で汗をかきながら飛んでいくミクがかわいい。
ロボットなのに汗?と思うかも知れないが、その後の展開を考えると
それを言うのは野暮というものだろう。
「メモリのなかのキミは〜」の最後のシーンが印象的。


☆♪♪♪♪♪...


★オリジナル版
ミクのスキャットが印象的な間奏。月の前をミクの気球が歌いながら飛んでいくが
音符の並びにも意味があるらしい。
後半、「ガレキのあめだま」が降り注ぐ荒野を傘も差さずにミクはひた走る。
ライフはどんどん減少し、ミクの体も少しずつ錆び付いていく……

★ブラザー版
月の前を飛んでいくシーンから、「ガレキのあめだま」に打たれて気球が墜落するシーンが追加されていく。
荒野を走るシーンでは、ライフゲージの演出は無いが走るミクが次第に弱っていき
体は汚れ皮膚が剥がれ、ついには左腕がちぎれ落ち、ツインテールの片方もちぎれ落ちてしまう。

★DIVA版
「I.M.PLSE-EDIT」では、ミクのスキャットがカットされているのが残念。
「メモリのなかのキミに〜」からの続きで雨から逃げるが、DIVAのPVのシステム上
「プラスチックでできたカサさそうよ〜」のシーンのように「キミ」の姿を出してしまうわけにはいかずミクは一人で雨宿りをすることになる。
やがて、ミクは「キミ」の待つもう一つのシェルターにたどり着くが…

★KANDWA版
KANDWA版はここから後編に。「中断したゲームの再開」をイメージして音源を加工し
「つづきから」でゲームを再開し再度OPのファンファーレがなる演出になっている。
前編ラストからの続きで、短いながらの「飛行ユニット(土管じゃないです。)」に乗っての飛行シーンと
荒野を走るシーンで構成されている。
ブラザー版の影響で、荒野のシーンの終盤ではミクの左腕がちぎれ落ちている。


☆しずかに ねむる きみをみた ポタリ ポタリ オトをたててシズク
☆どうして かなしいよ こんなに コンナニ コ ン ナ  ニ ....


★オリジナル版
旅の終わりにミクを待っていたのは、「キミ」が眠るお墓だった。
その時ミクは初めて「かなしい」という感情を得て涙を流す。
その涙が植木鉢に落ちて…

★ブラザー版
旅の終わりにミクを待っていたのは、「キミ」が眠る場所に立つ一本の枯れ木だった。
ブラザー版「ワンダーラスト」の冒頭に登場した枯れ木を彷彿とさせる。
ミクが肩を落とし、泣き叫ぶシーンが非常に印象的。
その涙が植木鉢に落ちて…

★DIVA版
旅の終わりにミクを待っていたのは、「キミ」が眠るすでに機能を停止したカプセルだった。
ミクはカプセルに駆け寄り涙を流すが、その涙は植木鉢には落ちない。
さらに、ついにミクの手から植木鉢が滑り落ちてしまう……

★KANDWA版
旅の終わりにミクを待っていたのは、「キミ」が眠るすでに機能を停止したカプセルだった。
オリジナル版、ブラザー版、DIVA版全ての要素を組み合わせたクライマックスとなっている。
最後の「コ ン ナ   ニ ....」でミクが泣き叫ぶシーンはモロにブラザー版の影響である。
その涙が植木鉢に落ちて…


☆チキュウぼっこのラブに オハヨーハヨー あさとひるとよるに オハヨーハヨー
☆ウチュウギンガのリズムに オハヨーハヨー アダムとイブのあいだに オハヨーハヨー


★オリジナル版
ミクが落とした涙で、ついに植木鉢が芽を出す!!
空に向かってどんどん伸びていく双葉に乗って、ミクは天に登っていく。
陽の光を浴びることが「ひなたぼっこ」なら「チキュウぼっこ」は地球の光を浴びることか。
すなわちミクの「ラブ=ココロ」は地球を離れたことを意味する。
そして「あさとひるとよる」で「時間(背景も時計)」を、「ウチュウギンガのリズム」で「宇宙」をも超越し
「アダムとイブのあいだ」で「生命」を超越していく。
「アダムとイブのあいだ」で背景に表示されるのは旧約聖書の創世記に記された「生命の樹(セフィロト)」。

★ブラザー版
ミクが落とした涙で、ついに植木鉢が芽を出す!!
空に向かってどんどん伸びていく双葉に乗って、ミクは天に登っていく。
のだが、「ウチュウギンガのリズム〜」でミクの体が光に包まれ、ボロボロになった身体が元の姿に戻る!!
生命の樹」もより神々しく描かれている。


★DIVA版
ミクが落とした涙で、ついに植木鉢が芽を出… さない(笑)!!
何やら緑色の光りに包まれて、ミクは天に登っていく。
宇宙までは行かないし、生命の樹も出てこない。

★KANDWA版
ミクが落とした涙で、ついに植木鉢が芽を出す!!
空に向かってどんどん伸びていく双葉に乗って、ミクは天に登っていく。
「あさとひるとよるに〜」では、朝と昼を表す太陽と夜を表す月が描かれている。
KANDWA版の設定では本当の月は破壊されてしまったが、あくまで「時間の流れ」を抽象的に表現したものである。
そして「ウチュウギンガのリズム〜」でミクの体が光に包まれ、ボロボロになった身体が元の姿に戻る!!
…が、この時ミクの頭の「欠けた天使の輪」のような部分が完全な輪になり、さらにミクの背中に翼が加わる。
すなわちミクさんマジ天使
生命の樹」の代わりに背景に映るのは、世界崩壊の元凶となった宇宙ステーション。
Hello world.」衣装のデザインとDIVA版の設定を効果的に組み込んだと言えよう。


☆あいたかったの"キミ"に オハヨーハヨー
☆うまれたばかりの"キミ"に オハヨーハヨー…


★オリジナル版
ミクの身体は既に朽ち果ててしまったが、その中に宿った「ココロ」は魂となって天に上り、
天国で「キミ」と再開することができた。
なお、「うまれたばかりの"キミ"」はここではミクがずっと探していた「キミ」ではなく
植木鉢から芽を出した新しい生命、あるいは再生に向かう地球を表していると思われる。

★ブラザー版
天国で再会したミクと「キミ」が抱きあうシーンがとても感動的。
ミクと「キミ」の手の上の芽を出した植木鉢のシーン、最後に一瞬だけ違うキャラの胸元が映るが
これはブラザー版「ワンダーラスト」の3DPVに登場する巡音ルカと「ルカのマスター」の姿である。

★DIVA版
冒頭に登場したカプセルからミクは目を覚ます… が、そこはミクがいたシェルターではないようだ。
ミクが見ている窓からは地球が見えるが、どうやらミクがいる場所は宇宙船ではなく
世界崩壊の元凶となった宇宙ステーションが正しく使用された姿だと思われる。

★KANDWA版
ブラザー版に準拠し、ミクと「キミ」が抱きあうシーンがや二人で芽を出した植木鉢を抱えるシーンなどが見受けられる。


☆スタッフロール


★オリジナル版
「ヒナタボッコのてんし」こと自由の女神の前には猫が、
スフィンクスの前には鳥がいる。「生命の再生」が行われたことを表しているのだろうか。

★ブラザー版
緑に覆われた大地、生命を取り戻していく地球の姿がダイナミックに描かれている。

★DIVA版
「I.M PLSE-EDIT」では最後のメロディがちょっと豪華になっている。
特にスタッフロールに該当するシーンはなく、「うまれたばかりの"キミ"に〜」のシーンの続きとなっている。
窓を見つめるミクの背後で扉が開き、ミクは振り向いて涙を流しながら駆け寄っていく。
おそらく扉の先に「キミ」がいるのだろう。


★KANDWA版
ささくれPに敬意を表し、「終末シリーズ」の4大ヒロイン全員が登場し
ささくれ氏、ブラザー氏、SEGA、「初音ミク Project DIVA」の名前が連ねられている。
最後はミク、ルカ、GUMI(めぐっぽいど)、リンの4人が集合しKANDWAのうごメモ通算600作品記念とうごメモはてな3周年を祝福している。
そして、リンの手から「手紙」が落っこちて………


☆「The Last, LOVE SONG from our Planet....」


★オリジナル版
かつてミクが暮らしていたシェルターの周囲は草花に覆われていた。
やがて誰もいなくなったシェルターのポストに一通の手紙が届き、そこで画面が乱れフリーズする。
その手紙は「しゅうまつがやってくる!」でリンが世界中にばらまいた「愛」の手紙なのだろうか。

★ブラザー版
「ボクラノ★ノ、サイゴノ"アイ"ノウタ。」
と英文が和訳されている。
草花に覆われたシェルターや、最後の手紙が届くシーンなども3Dによって演出が強化されている。
地面に落ちる封筒には、ブラザー版「ワンダーラスト」の3DPVでルカに託されたブローチと同じ形のシールが貼られ「Hello,Planet.」の文字が刻まれている。

★DIVA版
該当するシーンで表示されるのは、ミクが暮らしていたシェルターの中。
電子化されたメールボックスの画面にメッセージが届き、その文面も表示される。
その内容は……

★KANDWA版
オリジナル版に準拠した内容になっているが、曲の尺の関係でかなり駆け足気味になっている。


☆最後のシーン


★オリジナル版
「キミ」が眠る墓の前には、「ココロ」を宿していたロボットの残骸と
ロボットが大切に守り続けてきた植木鉢に宿った新しい生命が残されていた。

★ブラザー版
「キミ」が眠る枯れ木の周囲は、美しい草花に囲まれていた。
その中には、錆びついた少女のロボットの残骸が残されていた。
その腕には新しい生命を宿した植木鉢が抱かれ、
その表情はとても安らかなものだった。

★DIVA版
「キミ」が眠るカプセルの前には、機能を停止したロボットの姿と
唐突に新しい生命を宿した植木鉢が残されていた。

★KANDWA版
「キミ」が眠るカプセルの前には、機能を停止したミクの姿と
新しい生命を宿した植木鉢が残されていた。

───数十年後。
「キミ」と「ミク」の亡骸を離れ離れにならないように守っていたのは、
大樹として逞しく成長した「植木鉢の芽」の姿だった。



THE END