九龍城
九龍城砦(くーろんじょうさい)は、
現在の香港・九龍の九龍城地区に造られた城塞、
またはその跡地に建てられていた巨大なスラム街を指す呼称。
(Wikipediaより)
世界最大の違法建築、アジアン・ケオスの象徴、九龍城砦……
正式には「九龍寨城」に作られた巨大スラム街は、1997年の香港返還に伴い取り壊され、消滅した。
だが、君は知っていただろうか?
まるで時空の歪みが生じたかのように、この日本にも九龍城のアジアン・ケオスが出現していたことを!!
それは、実は時空の歪みでもなんでもない。
その名も「ウェアハウス川崎 電脳九龍城砦」
かつての九龍城のアジアン・ケオス・アトモスフィアを日本は川崎に再現し、
日本アーケードゲーム史に残る傑作アーケードゲームたちを補完したゲームセンターだったのだ!!!
…………だが、そんなジャパニーズ・アジアン・ケオスの城砦にも、2020年を目前にして終わりの時が近づいていた。
お客様へ大切なお知らせです。誠に勝手ながら、当店は11月17日の23:45分を最後に閉店となることが決定しました。長年のご愛顧ありがとうございました。急な発表で、お客様からのお問い合わせが殺到しておりますので、すぐにお答えが出来ない場合があります。予めご理解のほどお願い致します。
— ウェアハウス川崎 電脳九龍城砦 (@warekawasaki) October 15, 2019
お客様へ大切なお知らせです。
誠に勝手ながら、当店は11月17日の23:45分を最後に閉店となることが決定しました。
長年のご愛顧ありがとうございました。
急な発表で、お客様からのお問い合わせが殺到しておりますので、
すぐにお答えが出来ない場合があります。予めご理解のほどお願い致します。
…………その時だ!!
日本のビデオゲーム・アジアン・ケオスの砦が最後を迎える前にひと目拝まんと、
虚空に指を突き立てて立ち上がった三人のゲーム戦士たちがいた!!!
そう!!我等がファミコシ珍拳伝承者である!!!
あたたたたた〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!
ゲーム戦士として、レトロゲーマーとして、そしてファミコシ珍拳伝承者として、
死ぬ前に一度は行きたかった川崎電脳九龍城!!
それが11月に閉店とあっては、いてもたってもいられないぜ!!
オレはファミコシ珍拳伝承者、かん帝だぜっ!!
あわびゅっ!!ファミコシ珍拳伝承者のドワ王だぜっ!!
そんなわけでオレたちファミコシ珍拳伝承者は、一念発起して川崎へとひとっ飛びだぜ〜〜〜っ!!!
シュテムターン!!ドーモ!ファミコシ珍拳伝承者のザ・パートゥノです。
このコーナーではオレたちが見てきた「ウェアハウス川崎 電脳九龍城砦」の様子と闘ったゲームをレポートするから、
川崎までとても行けない地域に住んでいるみんなにも行ったつもりになって楽しんでくれればうれしいぜ。
ではかん帝=サン、観光パンフレットは持ったか?
ドワ王=サン、おやつは500円までだぜ!
画面の前の君は「続きを読む」を押して、いざ!電脳九龍城砦へ!!!
【もくじ】
- いざ川崎へ
- 電脳九龍城入口
- 電脳九龍城 弐階
- 電脳九龍城 懐古遊戯広場
- 電脳九龍城 参階
- 電脳九龍城 懐古撃墜遊戯・電脳遊戯回廊
- 参階テラスからの風景
- 電脳九龍城 肆階 卓球・台球・飛鏢場
- さらば電脳九龍城砦
- 電脳九龍城砦よ、永遠なれ!!!
- 未来へ
いざ川崎へ
アマゾンのジャングルをも踏破したオレたちファミコシ珍拳伝承者にとって、この程度ピクニックもならないぜっ!
あっという間に川崎駅前だあ!!
かん帝=サン、こっちは川崎駅西口で、電脳九龍城へ向かう出口とは真逆だぜ。
おっ、マクドナルドがあるぜっ!!
腹が減ってはゲームはできないぜっ!!!早速昼飯だあ!!
こんな時まで昼飯はマックなのな。また太っても知らないぜ!
やれやれ……まあ、iPhoneXRのマップアプリもあるし、たどり着く分には心配はいらないだろう。
オレたちが川崎を訪れたのはちょうど平日、街も静かだ。
マップアプリを頼りに歩く……本当にこんな所に九龍城が!?
通りを突き当たり、高架下をくぐり抜けたその時だあ!!
かん帝=サン!ドワ王=サン!右手だッ!!
高架下を抜けると、そこには一際目を引く錆び付いた建造物がっ!!
そう!この建造物こそが………………
ウェアハウス川崎 電脳九龍城砦だっっっ!!!!!
電脳九龍城入口
ここが夢にまで見た、ウェアハウス川崎電脳九龍城砦入口だぜ!!
ガゴンプシュー……………
自動的に開かれた門をくぐると、そこからのアトモスフィアは一変した…………!!
ゴウランガ!!このもうひとつの門の先にこそ、この世界最後のアジアン・ケオスの非日常電脳空間が待つ!!
1階は駐車場と入口のみ。だがもうそこからは九龍城空間だ!!
中国語らしき不気味な話し声と生活音が聞こえる回廊は本当の九龍城に迷い込んだかのようだぜっ。
回廊の奥のエレベーターから、いよいよ電脳九龍城砦の内部へっ!!
電脳九龍城 弐階
エレベーターで登った先にあったのは、まずはクレーンゲームコーナーと、その先の格闘ゲームコーナー。
ここにも何台かレトロゲームコーナーがあったが…………
こんな所にキョーミはないぜっ!
もっとすごいレトロゲームや、九龍城空間はどこだ!?
そこで、さらに2階の散策を続けると…………あったぜっ!!!
電脳九龍城 懐古遊戯広場
うおおおお〜〜〜〜〜〜っっっ!!!
見つけたぜっ!!本物の、本物のスペースハリアーとアウトランのムービング筐体っっ!!!!!
ここがウェアハウス川崎・電脳九龍城砦名物レトロゲームコーナーだあ!!!
そして見よ!!ゴウランガ!!ここが川崎電脳九龍城砦の真骨頂!!!
その一角は3階までの吹き抜けになっていて、
壁面には九龍城のケオスな住宅地帯が再現されていた!!!
俺たちが訪れたのは平日だったが、ここは観光客で賑わっていたぜ!!
ニンジャはいない……そんな、君たちにとってはごく当たり前の認識がこの徹底的に作り込まれた電脳九龍城砦ではもろくも歪み、崩れ去る。
あの窓や換気扇から、巧妙に身を隠したニンジャが覗いているかも知れないし、
こんな所にはニンジャの密書が隠されているかも知れないし……
2階男子トイレに至っては、もうニンジャ以外の人ならざるなにかが出てきてもおかしくはないぜ!!
それでもここはゲームセンターなので、そういう恐ろしいなにかには遭遇しなかったぜ!!
かわりに遭遇したのは、池袋のゲーセンミカドでもお目にかかれないようなアーケードゲームの名作と、最新音ゲー、大型筐体ゲームたちだ!!
ここで、この電脳九龍城砦レトロゲームコーナーで闘ったゲームをご紹介っ!!
ストリートファイター
まずは「ストリートファイター」シリーズの記念すべき第1作!!
より完成度が高まった続編「ストリートファイターII」の人気に追いやられ、
PCエンジンCDロムロム版「ファイティングストリート」以外、近年の「ストリートファイター 30thアニバーサリーコレクション」
で再び移植されるまでまったく移植されなかったんだぜっ!!
今でこそパンチキック弱中強の6ボタン操作がおなじみだが、
初代はこんな大きな筐体で、最大の特徴は何と言っても感圧センサー付きの巨大なボタン!!!
なんとこの巨大なボタンをブッ叩いて、その強さでパンチとキック、そして必殺技の強さが決まるんだぜっ!!!
主人公は「リュウ(2P側はもちろんケン)」だけだが、
「波動拳」「竜巻旋風脚」そして「昇竜拳」の三大必殺技が今と同じコマンドで出せて、
しかもメチャクチャ強いのだ!!特に「昇竜拳」を確実に出せてヒットさせられればクリアしたも同然だぜ!!
しかし、必殺技は今よりずっと出しにくい上に、敵キャラもメチャクチャ強いのだっ!!!
結局、おもしろかったけどオレはクリアできなかったぜ。たわば!!!
初代「ストリートファイター」の感圧ボタンは初めて触るが、なかなか押し込み甲斐がある。
叩かずにゆっくり押し込んでみるとなかなか押し心地がいい。
拳で叩くと実際痛いので、手のひらで押し込むように叩くといいだろう。
ウェアハウスのは経年劣化で相当画面が滲んでいたが、これはこれで味があるだろう。
初代「ストリートファイター」に登場した一部のキャラ、「バーディー」「元」「アドン」などはその後
「ストリートファイターZERO」で再登場し、最近のシリーズでも活躍しているぞ。
スペースハリアー
うおおおお〜〜〜〜っ!!!ついに、ついに憧れのスペースハリアーが、
稼働筐体で楽しめちゃうんだぜ〜〜〜〜〜っっっ!!!…………ん?
残念ながら、ウェアハウスのはモーター故障のため稼働しなくなっていたのだ。ナムサン!!
だが、それでもオレたちは本家本元のスペースハリアーを「体感」することが出来たぜ!!
…………2面すらクリアできなかったけど。
アウトラン
これまた説明不要のセガ体感筐体の大傑作ドライブゲームだぜ!!
うおおーっ!!こっちはちゃんと稼働するぜーーーっ!!!
あたっ!あたたっ!!あたたたーーーっ!!!
………ひでぶっ!!やっぱり最初の分岐すら行けなかったぜ!!!
ドワ王=サンは、本当にレースゲームがヘタだぜ。
このゲームのスピーカーは、なんと座席頭部の左右についているんだ。
だから周囲がどんなに騒がしくとも、「Magical Sound Shower」に代表される名曲がバッチリ聞けちゃうんだぜっ!!
ドライブを彩る名曲もまたアウトランの魅力と言われているが、
稼働だけでなく、サウンド面でも筐体に大きな秘密があったのだっ!!!
ガントレット
最大4人プレイが可能な「ATARI」社の面クリア型アクションシューティングRPG、それが「ガントレット」だ!
筐体をご覧のとおり、ゲームを始める位置によって戦士、女戦士、魔法使い、エルフの弓手の4つのジョブを選べるのだ。
ゲーム内容はシンプルだ。操作はレバーと攻撃ボタンのみ!!!
「ジェネレーター」から出現するゴーストやゴブリンを撃って倒しつつジェネレーターを破壊して元から断ち、
お宝やアイテムを集めながらカギを取って扉を開けて「EXIT」から脱出し、次のレベルへ向かうのだっ!
2019年に最新作「すすめ!まもって騎士」が発売された
株式会社エインシャントの「まもって騎士」シリーズの真のルーツはこの「ガントレット」だと
俺たちはずっと信じているのだが、それに気付いている人はまだまだ少ないようだ。
ダライアス&ダライアスバーストEX
「ダライアス」と言えば、ハーフミラーを使ったつなぎ目のない3画面の大型筐体と
魚介類の姿をした巨大戦艦との戦いが有名な横スクロールシューティングだ。
Nintendo Switchなどでシリーズのコレクション移植「ダライアス コズミックコレクション」が発売されたり
2019年に発売された「メガドライブミニ」でも、42番目のサプライズ収録作品として
この第1作が新規に移植収録されたりして、話題になったよね。
「ダライアス」の3画面筐体は秋葉原のレトロゲーセンとかでも見かけたけど、ウェアハウスのダライアスは
なんとアーケード版「ダライアスバーストEX」のワイド2画面筐体と背中合わせになっているのだ!!
こんな光景が見られるのは、きっと日本でもウェアハウス川崎だけだろう!!
初代ダライアス筐体三画面のうち、正面から見える本当のブラウン管画面は真ん中のみ。
左右の画面は、実は下側にあるブラウン管画面を、真ん中の画面の左右の鏡に映すことで
つなぎ目のない3画面を実現しているのだっ!!
これがTAITO秘伝「ハーフミラー投影」だぜっ!!
さらにダライアスの筐体の秘密は、座席に隠された「ボディソニック」!!
キミは、タイトー専属音楽ユニットZUNTATAのサウンドを、
耳だけでなくお尻でも体感できちゃうんだぜーっ!!!
今回は初代ダライアスだけ遊んだぜ。
今、現存するダライアス筐体だと画面ごとに色合いが違ったりするのはご愛敬だ。
しかし、結局最初のボスにすら辿り着けなかったのだ。こんなのばっかりだぜ!!
テーブル筐体
レトロゲームコーナーのスペースハリアーとアウトランの前には、これまた懐かしのテーブル筐体のゲームがあったぞ!!
「平安京エイリアン」!!
「ギャラガ」!!
「Mr.Do!」!!…………ってニセモノの「Mr.Lo!」じゃないか!!あろ!!
(ゲーム内容は、ホンモノの「Mr.Do!」と同じだぜ。…………たぶん。)
ほかにもう一台あったのだが、残念ながら調整中で遊べなかった。ナムアミダブツ!!
遊べなかったゲーム
「PROモナコGP」。セガのアーケードゲームの中でも最古級の作品でトップビューのレースゲーム。
ライバル車よりも救急車の方がハヤイ事でもゆうめいだ。
あまりにも古すぎて画面が常時グチャグチャになってまともにプレイできる状態ではなく、
「参考展示」として設置されていた。
ゲーム自体は動いていたようだが、ご覧のように「整備中」の張り紙がされて遊べないようになっていた。
これもいつかはNintendo Switch版SEGA AGESに移植されないかな?
星と翼のパラドクス
最新のゲームもちょっとだけ紹介しておこう。
ロボットのコックピットそのままの大型稼働シートに乗り込み、
カワイイ女の子のオペレーターと共にロボットを操って戦う3Dアクションシューティングだ。
ICカードを使ってゲーム状況を保存し、パーツを入手して自機をカスタマイズしたり、オペレーターを交代したりできるようだ。
カードがなくてもチュートリアルだけはプレイでき、オレは先に別の店でチュートリアルだけやってみたのだ。
ただ、ウェアハウスで眺めてみたかぎりでは全員チュートリアルだけをプレイしていた。
キャラクターもメカもシステムもアクションも悪くないし、チュートリアルは丁寧だけど
それでも難しい人には難しいようだし、なにより世界観の説明が無さすぎだぜ!!
詳しくは公式サイトでも見てくれってことなのだろーか?
そしてやっぱり、ICカードを使った継続プレイ前提というのが
いまやゲーセンに出かける機会が少なく近所のゲーセンもなくなったオレにはツラいところだぜ。
電脳九龍城 参階
さて、俺たちはエスカレーターを登って3階へと突入っ!
まず目に入ったのは大型メダルゲームコーナーと、ギャンブル性のないパチンコ・スロットコーナー。
この辺は都会の大型ゲームセンターでは珍しくない光景だ。
ただ、11月に迫る閉店準備のためなのか稼働を停止していたメダルゲームも多かった。
そこで、オレたちは再び反対方向へ向かうと…………!!
電脳九龍城 懐古撃墜遊戯・電脳遊戯回廊
あったぜ、あったぜっ!!電脳九龍城もうひとつのレトロゲームコーナーがっっ!!!
こっちはシューティングゲームがメインだぜ。しかも全台1プレイ50円均一だあ!!!
かつてゲームセンターを圧巻した「東亜プラン」のシューティングゲームと
コナミの「グラディウス」「沙羅曼蛇」「パロディウス」「ツインビー」シリーズのアーケード版が勢揃いだあ!!!
さらに、一台のゲームにふたつのゲームが入っていて筐体のボタンで切り替えられるセレクト台に加え
スピーカー音量調整、連射ボタンのスイッチによる切り替え、
ついには接続されているPCによるプレイ動画の保存
(動画の持ち帰りには、USBメモリの持参が必要だぜ!)
まで可能と、いたれりつくせりだぜっ!!!
シューティング以外では、「コズモギャングズ・ザ・パズル」「パズルバブル3」
「ワードナの森」「魔界村」「Qバート」「レインボーアイランド」「チェルノブ 戦う人間発電所」
などがあったぜ!そして…………!!
SUPER魂斗羅(海外版)
うおおおおおおおおおお〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ!!!!!
SUPER魂斗羅!!SUPER魂斗羅があるじゃないかっっっ!!!!!
うおおーーーっ!!オープニングのビルとランスがちゃんとしゃべってるぜーーーっっ!!!
よ〜し、「魂斗羅 ANNIVERSARY COLLECTION」で鍛えた腕を見せてやるぜーーーっ!!!
ただ、タイトルロゴを見れば分かる通りウェアハウスにあったのは海外版だ。
日本版にある、「地獄の二周目」がない以外はほぼ日本版と同じだぜ。
1回コンティニューしても、3面ボス直前でゲームオーバーっ!!!
まだまだ修行がたりないぜっ!!!あわびゅっ!!
ツインビー ヤッホー! ふしぎの国で大あばれ!!
「グラディウス」と並ぶコナミの名作シューティング、「ツインビー」シリーズのアーケード版での最終作がこれだ。
ウェアハウスのは、「極上パロディウス」とのセレクト台だぜ。
かん帝=サンとドワ王=サンはよほどこのゲームに思い入れがあるらしく
東亜プランのゲームやグラディウスシリーズには目もくれずこればっかりやっていた。
シリーズ2作目「出たな!ツインビー」で1P機「ツインビー」2P機「ウインビー」のパイロットが登場し
それぞれ「ライト」「パステル」と名付けられ、後にドラマCD・OVA「ツインビーPARADISE」や
「ウインビー国民的アイドル化計画」などのプロジェクトが展開され、
それらのメディアミックスの集大成、「ツインビー」シリーズ10周年記念作として「ツインビーPARADISE」の声優をそのまま起用した本作は
とにかく全編においてキャラクターが喋りまくるのだっ!!
さらに、ふしぎの国の王女「メロディ女王」、その従者でありながら訳あってツインビーと対峙する「シューティングスター」のパイロット「エース」、
全ての元凶、「全世界ふしぎの国化計画」を実行に移す「ナンセンス大公」などなど、魅力的なキャラクターも続々登場!!
もちろん、「ツインビーPARADISE」の悪役「ワルモン博士」も手下の「ザコビー」を連れて悪巧み!!
まさに「劇場版ツインビーPARADISE」と言わんばかりの大スペクタクル!!
果たして、ナンセンス大公に奪われたふしぎの国の秘宝「しあわせのハープ」は誰の手にっ!!?
もっちろん、シューティングゲームとしてもツインビーシリーズ10周年に恥じない出来だぜ!!
前作「出たな!ツインビー」で好評だった「ためショット」はさらに「ためパンチ」「ためばくだん」「ためぶんしん」を含めた4種類から選択可能!!
ベルを撃って、色の付いたベルを取ってのパワーアップに加え地上敵を爆弾で倒すとツインビーの手に持てるパワーアップショットが手に入ることも!!
そして、ツインビー史上最もド派手なステージ展開と、「パロディウスチーム」謹製のコミカルな巨大ボス、
そして夢と勇気に溢れたBGM!!「國府田マリ子」嬢が歌うテーマソング「僕らのステキ」、
そして、激アツの最終ステージの展開っっっ!!!
これぞ、まさにシューティングとしてのツインビーの最終作、
そしてツインビー10周年にふさわしい大傑作だったのだあ!!!
移植はプレイステーション版「出たな!ツインビーヤッホー!」とPSP版「ツインビーPortable」があったが
それ以降移植はされていないのだった。またいつか、家庭用に移植されてほしいモノだぜ。
このゲームだけでもエンディングが見たいっ!!と大奮発で50円玉を両替し、はりきって挑んだのだが…………!
ラスボス直前でゲームオーバーになり、コンティニューしようとしたら50円玉が投入口に引っかかってしまい、
コンティニュー失敗。なくなく店員さんを呼んで取り出してもらい
もう1コイン分最初からプレイするハメになったのは、さすがの俺でも笑いをこらえるのに必死だったぜ!
本当にいいゲームは、何回やり直したっていいものだぜっ!!ひでぶっ!!
参階テラスからの風景
3階のレトロゲームコーナーの先はテラスになっていて、椅子とテーブルもあり
2階からの九龍城空間の上の方を見回したり、下の方を見下ろしたりできるんだ。
吊り下げられた洗濯物や鉢植えが、ゲームセンターでありながら九龍城の荒廃した生活感を感じさせてくれるぜ。
あの窓も、手を伸ばせば届きそうだった。
そんな非日常退廃空間の中で、下からスペースハリアーの音楽が聴こえてきたりするんだから
まさにデジタル・アジアン・ケオスの真っ只中だぜっ!!!
電脳九龍城 肆階 卓球・台球・飛鏢場
さて俺たちが4階へ進むと、まずはギリシアめいた彫刻がお出迎えだ!!
ここまで来ると九龍城のケオスもだいぶ薄まってきた。
4階は卓球・ダーツ・ビリヤード場だ。これも都会の大型ゲーセンでは珍しくない光景だ。
平日だったのでここの人もまばらで、しばしの静寂を味わった。
ん?これは…………
あやしいin-1マシン
こんなところにもレトロゲームと、九龍城のケオスがあったとは!
筐体のコンパクト感がいい感じだぜ。
画面に映っているのは「ワンダーボーイ モンスターランド」だが、
右下のリストに注目!この台は、1Pスタートボタンを長押しするとゲーム選択画面に移行し
数百本のアーケードゲームが遊べてしまう、近年のゲーセンの片隅に置いてあった
あやしげなin-1アーケードゲーム筐体だったのだ。
ボタンは6ボタンで2P側もあるから、格ゲーだってバッチリ遊べるぜ。
なお、収録されているゲームはほとんど海外版だ。まさにデジタル・ケオス!!
試しに「GUNFORCE2(ジオストーム)」を選んで遊んでみたが
画面が明るすぎて弾が見にくく、すぐにやられてしまった。ひでぶっ!!
ウェアハウス川崎は5階まであるが、5階は会員制インターネットカフェだった。
エレベーターからチラッと覗いてみたが、そこには九龍城とはまた異なる非日常空間が広がっていたぜ。
そんな訳でオレ達は、九龍城非日常空間を楽しみつつ
2階と3階を行き来して、見たこともないゲームやあの日熱中したゲーム、
楽しい時間を過ごしたのだった。
だが、オレたちはいつまでもここに留まっているワケにはいかないぜ。
最初で最後の来訪となるウェアハウス川崎・電脳九龍城砦。
いよいよ、オレたちがここを去る時がやって来た。
さらば電脳九龍城砦
さあ、電脳九龍城砦から脱出だ!!
……脱出といえば、ウェアハウス川崎内での最後のイベントとして謎解きゲームをやっていたようだが俺たちは参加しなかった。
参加費が1500円というのが俺たちが躊躇してしまった理由だが、
今にして思えば参加しておけばよかったなぁ。
再び中国語と生活音が飛び交う回廊を進みながら、
オレたちは本来あるべき日常を目指す。
ついでに、駐車場側からの入り口も撮ってみた。
陰陽紋めいた丸い自動ドアの先、この飛び石回廊を渡って
手掘り洞窟めいた通路をくぐって、電脳九龍城へ侵入するのだ!
…………オツカレサマドスエ!!
ここがウェアハウス川崎、電脳九龍城砦の出口だぜ!!
電脳九龍城砦から脱出すると、すでに陽が傾きかけていた。
その後、今度は迷わず川崎駅までまっすぐ進み、
オレたちは帰路についたのであった!!
電脳九龍城砦よ、永遠なれ!!!
ウェアハウス川崎 電脳九龍城砦……
そこには、あらゆる欲望が渦巻き魔物めいて違法増改築が繰り返された九龍城のアジアン・ケオスと
薄暗く、不良のたまり場として忌み嫌われた70〜80年代のゲームセンターから始まって
壮絶な変化と成長を繰り返したゲーム業界のケオスが絶妙に融合した空間が広がっていた!!
そして、70年代、80年代、そしてオレたちの90年代と
ゲームセンター誕生から今日までのあらゆる時代の「熱気」がたしかに詰まっていた!!!
歩いてドキドキ、見てワクワク、そして遊んで楽しい!!
「アミューズメント」が、たしかにこの空間にあったッ!!
…………だが、この空間があと半月ほどで失われてしまうのは、あまりにも惜しいッ!!!
願わくば、せめてこのウェアハウス川崎が所有する貴重なアーケードゲーム財産が
電脳九龍城亡き後も行くべき場所へ行き渡り、残されていくことを祈るばかりだぜ!!
長引く不況、少子化、そして家庭用ゲームのアーケードゲームのスペック差の消失と
さまざまな要因から、ゲームセンターはその役目を終えつつあり、
街からひとつ、またひとつとゲームセンターが消えていく。
ウェアハウス川崎もまた、その世の流れには逆らえなかったのか!?
だが!!ゲームセンターがあったから、「スペースインベーダー」があったから、そして「ゼビウス」などの名作があったから、
ファミコンが生まれ、「家庭用ゲーム」の歴史が人々に根付いていったんだ!!!
アーケードゲームの文化、ゲームセンターの存在は日本ゲーム業界の歴史から欠かすことはできない存在だ。
たとえこの国からゲームセンターが滅びたとしても、その文化と楽しさが永遠に語り継がれていって欲しいものだぜ。
そして、俺たちファミコシ珍拳伝承者は、この国に確かにウェアハウス川崎電脳九龍城の
デジタル・アジアン・ケオスが確かに存在したことを語り継ぐ存在のひとつとなろう!!
さあ、もしこれを読んでいる君が2019年11月17日以前の時間軸にいて、
川崎に向かうことができ、そして何よりゲームを愛しているのなら、まだ間に合う!!!
川崎ウェアハウスに向かって、そのデジタル・アジアン・ケオスを全身の毛穴で受け止めるんだ!!!
ウェアハウス川崎 電脳九龍城砦よ、永遠なれ!!!!!
未来へ
さて、ノンビリ書き進めているうちに11月になってしまった。
もうすぐ2019年も終わりだな。
それは、オレたちの2019年のゲームとの戦いに終止符が打たれることを意味するぜっ!!
すなわち、「超ファミコシ珍拳 あたた快真撃!!!」
の公開が迫っているのだあ!!!
今年は、今までなんの連絡も、「〜あたた快真撃!!!2019上半期」とかもなくてすまなかったね。
今年から「超ファミコシ珍拳」ははてなブログ「どくのメモ帳」にグレードアップ!!
すなわち一記事にアップできる文字数も大幅グレードアップ!!
……に伴い、今年は一年間に戦ったゲームたちの独断採点拳を一記事にまとめてお届けするぜ!!!
すでに書いた文字数は10万文字近く!!ファミコシ珍拳史上最大の超ボリュームでお送りするぜ!!!
もちろんはじめての試みゆえに何が起こるかわかったモンじゃないが、
なんとか年末にはお届けできるように、なんとかどうにかするぜ!!
それじゃ、2019年も残り2ヶ月を切ったが、
油断することなくカラテを鍛えて年末に備えてくれよ。
カラダニキヲツケテネ!オタッシャデー!!
【超ファミコシ珍拳すぺしゃる 突入!!最初で最後のウェアハウス電脳九龍城砦!!! おわり】
【超ファミコシ珍拳2019 あたた快真撃!!!へつづく】