どくのメモ帳

どくイモムシの毒吐き場。

ナビス語り 第10週 前編

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ワールドうごメモギャラリー」で好評だった後、現在YoutubeKANDWAのうごメモチャンネル」にて

毎週月曜〜金曜日夜19:00に連載公開されている「ナビス」シリーズの今週のコメンタリー記事です。

ついに今週、第2シリーズ「ナビス2」が完結します。

 

※コメンタリーには各話のネタバレが含まれる場合がありますので、心配な方は先に動画の方を閲覧していただくことを強くオススメします。

 

www.youtube.com

 

「ナビス」第1シリーズだけを観るなら→【こちら】

 

 

 

ナビス2 #26「脱出」


ナビス2 #26「脱出」

 

【ナビスたちの決断編】

「ナビス2」タイトルロゴの「2」に刻まれた亀裂が、さらに大きくなりました。

 

 ついに、今回と次回の前後編で「ナビス2」は最終回となります。

前編である26話では、ペット疑惑をかけられてアパートの大家さんの視察が入ることになってしまい

主人公はなんとか対策を考えようとするも、冷静な判断などできずに結局疲れ果ててそのまま寝てしまいました。

 

そして、その夜ついに「皇帝ナビス」の野望が実行されます。

それは、「人間の支配から逃れ、ナビスだけの『帝国』を作る」こと。

 

フックロープらしきものを巧みに操ってサッシ窓の鍵を開け、ナビス達で力を合わせてサッシ窓をこじ開け、

プランターのナビスの苗を切り倒し、赤ちゃんナビスになる前の実さえも持ち去って、

月明かりの下、ナビス達は旅立っていきました。

 

なぜ、ナビス達は主人公の管理のもとでの安寧を捨て去って、闇夜に消えたのか!?

これはすべて、作者である私KANDWAが「ナビス」企画当初、シリーズを3部作にすると決めた時点からから決まっていたことでした。

 

主人公はナビスを育て、数を増やし、やがてナビスは主人公のかけがえのない「家族」となって…………

 

などと考えているうちに、かつてTwitterで見た有賀ヒトシ著「ロックマン ギガミックス」劇中での

Dr.ワイリー(以下「有賀ワイリー」)」のセリフが心の中へ突き破ってきたのです。

 

有賀ワイリー

「…コイツらが可愛い?子供のように思ってる!?──だからなんじゃ!!

 だからコイツらの生き方を決めつけるのか!?

 それがモノ扱いとどう違う!?

 

 どう生きて どうくたばるかなんぞはコイツら自身が決めればいいこと!!

 そのためにコイツらに“心”があるんじゃないのか!?

 

 お前はただ 自分の苦しみから逃げているだけだ!!

 

 ────それでもお前はワシのライバルか!!情けないぞライト!! 

 ワシが唯一ライバルと認めるお前が そんなことを言い出すとは!!

 

 思い出せライト!!

 ワシらがなんで只の機械にすぎなかった

 ロボットに“心”を持たせたかを!!」

 

 

「お前はただ 自分の苦しみから逃げているだけだ!!」

 

「お前はただ 自分の苦しみから逃げているだけだ!!!」

 

「お 前 は た だ 自 分 の 苦 し み か ら 逃 げ て い る だ け だ ! ! ! ! !」

 

 

────ふざけるな

 

ふざけるなクソジジィッッッ!!!!!!!!!!!

 

(ドガシャアーーーンッッッ!!!)

 

そうだッ!!!家族?恋人?友人??かけがえのない存在???

そんなもの!!他人が勝手に理由をつけて人を「モノ扱い」しようとしているだけだッッッ!!!!!

 

俺は自分の苦しみから逃げない!!!!逃げるくらいなら…………自分から苦しみに突っ込んでやるッッッ!!!!!!!!

 

ナビス共ッッ!!!お前たちは人間の「家族」でも「ペット」でも「誰のモノ」でもないッッ!!!

出ていけッッ!!!お前たちを育てている人間が与えるのは「家畜の安寧」「虚偽の繁栄」だッッ!!!

お前たちが生命を賭けて得るべきは!!!「死せる餓狼の自由」だァッッ!!!!!

 

ナビスだけの!!!!!!!!!!!!『帝国』を作るんだァァァァァ────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────ッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

────────「ナビス」シリーズ連載開始前から現在まで誰一人、有賀ワイリーみたいな文句を言ってくるやつはいなかったのにねぇ。

自分の勝手な妄想でいきり立って、勝手に行動を起こし、やがて収集がつかなくなる。

昔からの私の悪い癖です。

 

というわけで、一人で勝手に頭に血を上らせた私は、「ナビス達が自分の文明を作り上げ、やがて主人公の家を出ていく」という物語を考えました。

あとは、考えている物語のとおりにうごメモを描いていくだけ。

 

皇帝ナビスの存在。焼きナス事件。大家さんの視察。ありとあらゆる手段を使ってナビス達を追い詰め、そして「脱出」の決行に至らせました。

 

………………しかし私は、そのために多くの過ちを犯していたことに気づくのは、もっともっと先の話でした。

ロックマン ギガミックス」をちゃんと読んでいなかったばっかりに、有賀ワイリーの真意に気づけなかったこと。

とにかく「ナビスを人間の手から引き離す」ことだけを考えて、索を弄しすぎたこと。

待ち受ける苦しみに毅然と立ち向かうことと、闇雲に自分から苦しみに飛び込むことは、似て非なるものであるということ。

「ナビスだけの『帝国』を作る」という決断が、ナビス達一匹一匹の“心”によって決まったことではないということ。

 

「皇帝ナビス」がいる限り、どこに行こうともナビス達に「本当の自由」など存在しないということ…………!!!

 

 

「ナビス達がどう生きて どう死ぬかなどナビス達自身が決めればいいこと。後のことは………知らん…………!!!」

…………少なくともワールドうごメモギャラリー連載当時の当時の私は、そう思っていました。

 

かくして、すっかりグラついて折れかけたナビス達の「運命の歯車」の支柱に作者自らトドメの一撃を加え、

道を外れて転げ落ち、あっという間に見えなくなるまで遠ざかった運命の歯車を、当時の私は満足げに見送っていました。

 

なぜなら、転げ落ちた運命の歯車の行き先さえ、血塗られたピタゴラ装置めいて、最初から決められていたのだから。

 

あとは、考えている物語のとおりにうごメモを描いていくだけ…………………。

 

 

ナビス2 #27(最終話)「消失」


ナビス2 #27最終話「消失」

 

 【ナビスたちの決断編】

「ナビス2」のロゴの「2」の亀裂が文字いっぱいに広がり、ついに粉々になりました。

 

 そんなわけで、作者(カミ)の身勝手によって、ナビスを育てていた主人公の幸せな日々は突然打ち切られました。

「ナビス」の最終話では、ナビスは没後5匹の子供を残してくれましたが、「ナビス2」最終話では主人公にはほとんど何も残りませんでした。

 

一旦落ち着いた所で、こういう展開になってしまった他の理由としては、

 

「このままナビスがかわいいだけの物語を延々続けても、読者はいつか飽きるし、それ以上に作者のネタが続かない!!」ってのと

うごメモはてな時代のある作者の長編連載アニメうごメモ作品に感銘を受けて、

「俺もこういう連載アニメメモを描きたい!!第3章から急に展開を変えて、ビックリさせたる!!」ってのと

読者が続きが待ち遠しくて夜も眠れなくなるような、観終わった後に一生忘れられなくなるような物語が描きたい!!」って想いがありました。

 

無残にも切り落とされ、実もすべて持ち去られたナビスの苗。

そして、これまた無残に破壊されたナビス達の信仰の対象「ウサハチ」。

それは、「もう信じられるのは自分達(=ナビス達)だけだ!!信仰するモノなど必要ない!!!」

というナビス達の決意の現れか、それともただの腹いせか…………。

 

そして、主人公の瞳の奥に再び走馬灯が駆け抜けます。

 

最初のナビスが5匹の子供を残した日。

5兄弟が1日かけて落書き部屋に描いた作品達。

5兄弟のはじめての別れ、そしてはじめての新しい命との出会い。

たくさん増えたナビス達とのはじめてのクリスマス。

ナビスがはじめて天敵に打ち勝った日。

みんなで縄跳びして遊ぶナビス達。

いじめっ子ナビスを虫カゴ送りにした日。

そんないじめっ子ナビスが、赤ちゃんナビス達と仲直りした日。

そして、ナビスとナスビがはじめて出会えた日。

 

そして、最後に主人公の手元に残った、5兄弟の渾身の一枚。

 

「ナビス………… どうして……………!!!」

 

つぶやいた所で、もう主人公の声はナビスたちには届きません。

幸い主人公のバイトは休みでしたが、もう彼にはサッシ窓を閉め直す気力すらありませんでした。

主人公の身に染み渡るのは、開けっ放しのサッシ窓からの寒風と、ナビス達の居ない部屋の果てしない静けさ…………………。

 

 

このKANDWAは「今」になってようやく分かった。ナビス達に必要だったのは「独立」でも「帝国」でもなかった。

本当に大事なことはモノ扱い云々ではなく、「誰かの生き方を他人が勝手に決めつけない」こと。それがたとえ、生みの親であっても……。

ナビスという種族に「自由」を与えてあげるはずが、「神」の立場から運命を捻じ曲げ、念には念を入れ過ぎた結果かえってナビス達の生き方を決めつけてしまった

 

本当に、どうしてこんな事になってしまったのか…………

 

「本当の答え」は、もう出ていたはずだった。

最初のナビスが、はじめて自分の足で立ち上がろうと必死になっていた時

「こんなに辛い思いをさせてまで立ち上がろうとさせたくはない」という主人公のエゴを押さえ、

「絶対に自分の足で立てるようになりたい!!!」というナビスの想いに応えるべく、

深夜3時までナビスとの特訓に付き合ってあげた、あの夜に…………。

 

残念ながら、今更転げ落ちた運命の歯車を元に戻すことは私にはできませんし、仮に戻せたとしても戻すつもりもありません。

ナビス達が、主人公が、そしてこの作者KANDWAがどんな思いを抱こうとも、

「ナビス2」のお話はこれでおしまいです。  ……………そして。

 

 

ナビス3 予告編


ナビス3 予告編

 

小さな生命「ナビス」達の物語は、もう少し続きます。

あれだけ大見得を切って出て行かせたのだから、「その後」まで責任を持って描き切らなければならない。

そして私は「自分の苦しみから逃げない!!!!」と決めた以上、「今」一度、この物語の結末に真正面から向き合わなければならない…………!!!

 

早速、「ナビス」シリーズ最終章「ナビス3」の予告編も投稿されました。

 

いつも通り、かわいらしくコロコロと転がる赤ちゃんナビス。

しかし、赤ちゃんナビスは目の吊り上がった大人ナビス(おそらく帝国側)の足にぶつかってしまい、その赤ちゃんナビスを大人ナビスは思いっっきり蹴り飛ばし、

そして、指で高らかに「3」を示します。これは、今までの「ナビス」シリーズの読者、そして人類へのナビスからの宣戦布告です。

 

そして、粉々になって消えたタイトルロゴの「2」の下から、「3」の文字が浮かび上がる…………。

 

「『ナビス3』は今までのナビスシリーズとは違うぞっ!!」という気迫を全面に込めて、「ナビス3」の予告編は

「ナビス〜ナビス2」までとは打って変わって緊迫感をより強めたものになり、BGMも一新しました。

なお、予告編で使われたフォントが「うごくメモ帳3D」の文字入力機能のフォントになっているのは、

3DSのカメラで撮影した画像を使ったうごメモワールドうごメモギャラリーに投稿できなくなったためです。

 

ナビス達が求めた自由の先に待つのは、ナビス文明のさらなる発展と暴走、

そして………………人間との全面戦争!?

機関銃で武装したナビス!?ナビスの戦車!?ナビスの戦闘機!?

そして主人公は、大切にすると誓った「ナビス5兄弟の渾身の一枚」を…………!??

 

「ナビス3」は「悲劇と衝撃のハートフル(hurtful=痛ましい)ストーリー」と銘打っただけに、回を追うごとにどんどんナビス達に、

そして人間達に降りかかる運命は残酷なものになっていきます。

それでも、ここまで観てしまったからには目を背けたくとも目が離せない、そんな作品にしたつもりです。

当コーナー「ナビス語り」も、ここからが本番と言えるでしょう。

 

翌日より、「ナビス3 #1『喪失』」がYoutubeへ投稿されます。

何卒、ナビスの「最後の一匹まで」ご愛顧のほどをよろしくお願い致します。

 

 

次回、「ナビス3」更新開始。

ナビス達の居ない日々を過ごす

主人公の孤独な日々が始まった。

果たして、全ての異変の原因はどこにあったのか?

 

引き続き、レッツ・ナビス!!

 

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