どくのメモ帳

どくイモムシの毒吐き場。ゲームレビュー記事「超ファミコシ珍拳EXPRESS」も連載中。

ナビス語り 第12週

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ワールドうごメモギャラリー」で好評だった後、現在YoutubeKANDWAのうごメモチャンネル」にて

毎週月曜〜金曜日夜19:00に連載公開されている「ナビス」シリーズの今週のコメンタリー記事です。

 

※コメンタリーには各話のネタバレが含まれる場合がありますので、心配な方は先に動画の方を閲覧していただくことを強くオススメします。

 

www.youtube.com

 

「ナビス」第1シリーズだけを観るなら→【こちら】

 第2シリーズ「ナビス2」だけを観るなら→【こちら】

 

 

ナビス3 #9「親類」


ナビス3 #9「親類」

 

【?????編】

「ナビス3」になって以降、ハードな回が続くのでここで一休み的な回を入れてみました。

ある日、ナビスが出会ったのは、じゃがいもにナビスのような顔と手足がついた生物だった!?

そのじゃがいも生物に連れられてきたナビスが見たものは、ニンジン、大根、トマト、サツマイモ、キュウリにナビスのような顔と手足がついた仲間たち!!

新しい仲間に囲まれて大喜びのナビス。しかし…………。

 

ことの始まりは、ワールドうごメモギャラリー時代ナビスシリーズの読者だったあるうごメモ作者が、ナビスのように生命を得たじゃがいも「テトポ」というキャラクターを考えたことでした。

 何を隠そう、冒頭で登場したじゃがいも生物こそが、その「テトポ」だったのです。

 

その作者は、「テトポ」をナビスシリーズと同様に連載作品として描き進めようとしていましたが、

「テトポはナビスと同じ世界でのお話にします」みたいなことを言い出したので、ナビス3の未来に何が起こるのか誰よりも知っていた私は

テトポの未来を案じて「それだけはやめてくれ!!!!!」と懇願しましたが、「でもポテトにもいろんな種類がありますよ?」みたいなわけのわからない理論で引き下がろうとはしませんでした。

まあ、「テトポ」のお話自体はワールドうごメモギャラリー終了まで日の目を見ることはありませんでしたが、

ナビスシリーズへのイラストコメントではちょくちょく「テトポ」を描いてくれました。

 

まあ、その作者に「ナビス3 #9」を見てもらった時に、イラストコメントで「夢と現実は違うね(テトポはナビスよりも吊り目気味らしい)」と言われてしまったのが悔しかったです。

 

そんなわけで、「テトポ」を登場させるにあたって、ならば他の野菜も仲間にしちゃえ!

と思い、色んな野菜を生物化してナビスの友達にしてあげました。

それぞれ「ニジン」「コンダ」「マトト」みたいな名前も考えていたような気がします。

 

で、結局は「夢オチ」だったわけですが、この夢にこそ「ナビス達が本当に欲しかったもの」が映し出されていたのかもしれません。

それは、「自由」でも「帝国」でもなく、「ナビス以外の全く新しい仲間」…………。

 

ハードな展開が続くナビス3の中で、唯一初期のナビスシリーズを思わせるようなほのぼの回だった#9「親類」は、ワールドうごメモギャラリー時代から大好評でした。

しかし、この回も次回からのさらなる衝撃展開へのワンクッションでしかなかったのです…………備えよう。

 

 

ナビス3 #10「凶弾」


ナビス3 #10「凶弾」

 

【ナビス帝国の脅威編】

 ナビス達の失踪からはや8ヶ月。ついに、増長に次ぐ増長を続けたナビス帝国の敵意は、「最大の脅威」である「人間」に容赦なく向けられました。

今回より、新章「ナビス帝国の脅威編」が始まります。

 

買い物帰りの主婦が、壁の隙間に隠れていた遠征兵ナビスの銃弾を受けて、脚に全治一週間の怪我をする事件が発生してしまいました。

ナビス達が人間を襲うようになった理由としては、初代皇帝ナビスから代々受け継がれた「人間はナビスを捕食する敵である」という思想に加え

人間が持っている資源(電池など)を強奪するためでもあります。襲われた主婦の買い物袋が破られていましたよね?

 

一方主人公のアパート。とうとう主人公は休日にナビスを探しに行くこともなくなってしまいました。

主人公の町の隣町で起こった、主婦が脚に怪我をした事件(上記のナビスによるもの!)にも特に関心を示さない中、

適当にテレビを流しながら、Twitterめいたネット掲示板を眺める日々。

しかし、その掲示板に流れてきた一枚の画像が、主人公に衝撃を走らせたのでした。

 

余談になりますが、ナビス3#10をワールドうごメモギャラリーに投稿するやいなや、

ナビスの起こした傷害事件を現実の事件だと混同してしまった人から、しつこくコメントで問い詰められたり、

返信した他の作者にも食ってかかったりと大変でした。こうして私は、創作と現実の区別がつかない人間が実在することを知ったのでした。

その後も、その人はナビスが人間に危害を加える度に具体的な住所を上げてニュース速報風のコメントなどを残すようになり、

いよいよ頭にきた私は年明け一発目の「ナビス3」のコメントにて作者自ら

「ナビスはフィクションであり現実のもろもろとは関係ありません。俺は見ているぞ、いい加減怒るぞ」

と書き込んだところ、ようやくその人からのコメントがぱったりと止んだのでした。

 

 

ナビス3 #11「疑惑」


ナビス3 #11「疑惑」

 

【ナビス帝国の脅威編】

 主人公が見たネット掲示板の画像。そこに写っていたのは、紛れもなくナビスだった…………!!!

たちまちネット上で噂になる「紫色の妖精」。それと同時に、原因不明の負傷者の数も増加していきました。

そして、負傷者と紫色の妖精とが関連付けられるのには時間はかかりませんでした。

負傷者の中に、「紫色の小人を見た」という証言をした人が何人かいたのだから…………!!

いい加減なワイドショー番組でも事件の一部始終が放送され、あやしいコメンテーターが「宇宙人の仕業に違いありません!!!」などとのたまう中、

町を騒がせる「紫色の小人」……ナビス達は、人間たちによって新たに「パープル

リリパットと呼ばれ恐れられるようになってしまい、

主人公の町にも市役所から注意喚起と情報提供を呼びかける張り紙が出されるまでになってしまいました。

 

ナビス達は生きている?そして、人間たちを襲っている??

「…………バカバカしい!!!」と一括し、「ナビスが人間を襲ったりなんかするもんか…………!!!」と最後までナビス達を信じようとしますが、脳裏によぎるのは……

 

宿敵、ネズミを討ち取ったナビス達。

いじめっ子ナビス。

焼きナス事件。

ナビス達が去った後、切り倒されたナビスの苗、壊されたウサハチ。

押し入れで見つかったナビス達の手足…………

 

主人公の心には、かすかな疑惑が残っていたのでした。

そしてその疑惑は、最悪の形で主人公の目の前で証明されてしまうのです…………。

 

これまた余談になりますが、今回久々に登場した主人公のアパートの大家さん。

今回は怒っていたわけではなく、負傷者の話と主人公への注意の呼びかけをしたに過ぎないのですが

冒頭の「ちょっとアンタ!!」のせいで、ワールドうごメモギャラリー時代のコメント(上記の厄介コメントの人)で

「今回も主人公は大目玉くらっちゃいましたね。」と言われて腹が立ったことは、今でも忘れられません。

 

 

ナビス3 #12「裂空」


ナビス3 #12「裂空」

 

【ナビス帝国の脅威編】

ナビス達が主人公の部屋から出ていってから、今回の話でついに1年。

いよいよ今回、ナビス帝国に大きな革新が起こります。

 

ナビス帝国の最大の脅威である「人間」に対し幾度となく攻撃を行なってきたナビス帝国。

その最終目標は「人間を殺害し、完全に排除する」こと。

しかし、未だ負傷はさせても殺害にまでは至っていないとの部下の報告に、苛立ちを隠せない皇帝ナビス。

 

と、そこへ白いキャップを被った「開発主任ナビス」から皇帝ナビスに報告が入ります。

開発主任ナビスに連れられ、皇帝ナビスが瞳を子ナビスのように輝かせたものは、

ついに完成したナビス帝国の最新兵器、「ナビス戦闘機」でした。

 

場面は変わって、とある河原。

ラジコン飛行機で遊んでいた幼い兄弟。しかし、ラジコン飛行機はいきなり翼を折られ、墜落してしまいます。

もちろん、そのラジコン飛行機を「撃墜」したのは…………「ナビス戦闘機」!!!

 

そしてナビス戦闘機は、ラジコン飛行機だけでなく兄弟二人にも容赦なく凶弾を放ち…………

 

いよいよ、取り返しのつかない所まで来てしまいました。

幸い、今回の兄弟も「負傷」で済みましたが、あくまで今回はナビス戦闘機の「試験飛行」に過ぎません。

ナビス帝国では、すでにナビス戦闘機の量産体制が整いつつありました………………。

 

しかし、被害者の兄弟のラジコン飛行機、おもちゃとは言えひどい作画です。

もし手直しができたのなら、ここも修正対象ですね…………。

 

 

ナビス3 #13「紅夜」


ナビス3 #13「紅夜」

 

 【ナビス帝国の脅威編】

この先、ナビス達に起こる出来事とその結末を主人公に受け入れされるには、どうしても一度主人公とナビスとの絆を絶っておく必要がありました。

そう、「ナビス2」でナビス達を脱出へと導いた最初のきっかけ、「焼きナス事件」のように……。

 

そうして考えついたのは、「主人公に恋人を作り、その恋人をナビスに傷つけさせる」というものでした……。

最低ですね。

 

 

そして、「魔法少女まどか☆マギカ」「仮面ライダー鎧武」などの容赦ない脚本で有名な「虚淵玄」にちなんで

「DWA淵」の名が与えられるほどの「ナビス」シリーズでもトップクラスの残酷回が完成しました。

 

2ヶ月ほど前、バイト先に新しく入った女の子と「紫の小人」の話で盛り上がり、女の子も「紫の小人が人間を襲うとは思えない」と

意気投合してから少しずつ仲良くなり始め、ついに12月24日、クリスマスイブのデートが実現しました。

 

主人公は、紙粘土でがんばってナビスのストラップを作って彼女へのプレゼントにしようと持参し、

そして待ち合わせ場所の公園へ。この日ばかりは、主人公も「パープル・リリパット」のことを忘れてクリスマスを楽しみたかった。

だが、その時上空に無数の不気味な影が…………

 

そして主人公は、空から迫り来る小さな飛行機の上に、ナビスの姿を確かに見たのでした。

危険を察し、とっさに主人公を庇う彼女。主人公の視界は真っ白になり、

その耳に聞こえるのは爆竹のような音……。 人々の悲鳴……。 そして……………。

 

それは、今の帝国のナビスももう知らないほどの昔、主人公が食べてしまったナスビへの復讐のように

あるいは、一瞬でもナビス達のことを忘れようとした主人公への制裁のように。

 

機関銃を乱射するナビス戦闘機のスローモーション。

転げ落ち、地面に落ちてヒビが入るナビスのストラップ。

 

そして主人公がようやく立ち上がると、目の前にはひび割れて血痕のついたナビスのストラップ、

無数の細かい穴が空いた彼女のバッグ、そして………………

 

主人公の絶叫が真っ黒な背景を真っ赤に塗りつぶしていき、そして真っ赤になった背景に黒文字でタイトルとサブタイトルが打ち付けられる。

 

これまで、「通常の話=白背景・黒文字」「ちょっと不穏な話=黒背景・白文字」「かなり残酷な話=黒背景・赤文字」

という法則で「ナビス」シリーズのタイトルロゴを決めてきたのですが、今回ついに「赤背景・黒文字」のタイトルロゴが登場。

さらに一番最後にタイトルを表示することで、この回をより特別なものとして印象付けました。

まあ、ワールドうごメモギャラリー連載当時、この「赤背景・黒文字」のタイトルロゴがいつか来るだろうと

読者に予想されていたのもまた悔しかったですね……。

 

ナビス達を失った主人公の孤独を埋めてくれた存在を、あろうことかナビス達が傷つけた。

そして、ナビスが人間を襲うさまを目の当たりにした主人公の心は、悲しみと失望と憎悪に狂っていく。

 

血の跡を更に増やし、運命の歯車はさらに加速していく…………!!!

続きが気になりまくるところで、また来週です。

 

 

次回、大切な人をナビスに傷つけられた

主人公のナビス達への思いは、憎悪に変わっていく。

一方、発展・増長を極めたナビス達もついに後戻りできなくなり、

そして、「ナビス戦争」が始まる。

 

来週も、レッツ・ナビス!!