「ワールドうごメモギャラリー」で好評だった後、現在Youtube「KANDWAのうごメモチャンネル」にて
毎週月曜〜金曜日夜19:00に連載公開されている「ナビス」シリーズの今週のコメンタリー記事です。
※コメンタリーには各話のネタバレが含まれる場合がありますので、心配な方は先に動画の方を閲覧していただくことを強くオススメします。
「ナビス」第1シリーズだけを観るなら→【こちら】
ナビス2 #8「冒険」
【生命の試練編】
ワールドうごメモギャラリー時代の前シリーズの頃、「ナビスと一緒に色んな場所に行ってみてほしいです。ナビスに外の世界を見せてあげたいと思いませんか?」
的なコメントが来ていたので、「外の世界はナビスにとって危険なんだよ」ということを教えてあげるために考えたお話です。
ナビス達の苗は、花が咲いている間はベランダに出されているのですが、
その花がひとつだけ先に実になり、そしてプランターから転がり落ちてさらにベランダからも転がり落ち、
一匹のナビスが外の世界に生まれ落ちてしまいました……。そんな一匹の赤ちゃんナビスの、ほんの少しの間だけの冒険のお話。
赤ちゃんナビスが水たまりを発見する場面では、「ナビス #2「命名」」以来のハイハイする赤ちゃんナビスが描けました。
そして元気になり、転がって移動することを覚えた赤ちゃんナビスは、ついにアパートの外へ。そして、衝撃の結末…………!!
もしかしたら、この世界のどこかで誰も知らない新しい命が生まれつつも、
誰の目にも触れることなく、食物連鎖の波に飲まれて消えていっているのかも知れません。
今回もまた、「生命の試練編」と呼ぶにふさわしい過酷な回でした。
しかし、これでもまだナビスと主人公にとっては幸せな最期だったのかも知れません。
もしも、外の世界に生まれ落ちたナビスが人間に発見されてしまったら…………
場合によっては、主人公とナビス達は今まで通りの生活を続けられなくなっていたかも知れません。
ナビス2 #9「天敵」
【ナビスの育て方】
蚊がナビスを刺す理由については、まだ詳しい原因が分かっていません。
蚊が刺す際に分泌される毒はナビスにとって猛毒となり、
ナビスが刺されれば年齢に関係なく確実に死に至ります。
夏場の間はナビスを蚊の入り込まない場所で飼育するか、
防虫対策を徹底してください。
【モスキート・クライシス!! ~緊張の夏~編】
主人公とナビス達との生活も9ヶ月を迎え、ナビス達とのはじめての夏がやってきました。
そして、「ナビス2 予告編」で描かれたもうひとつの脅威にしてナビス最大の天敵、「蚊」の出現です。
かくして、「生命の試練」はさらに過酷さを増して新章「モスキート・クライシス!! ~緊張の夏~編」に突入するのでした。
……言うまでもなく「緊張の夏」は「金鳥の夏」とかけたものです。
人間にとっては他愛のないものでも、他の生物には驚異になることがある。
それが蚊であり、蚊の分泌する毒です。
蚊に刺されたナビスは、まず刺された箇所が真っ赤に腫れ上がり、
やがて全身が醜く真っ赤に膨れ上がり、ついには真っ黒になって死に至る。
ナビスにとっての蚊の毒がもたらす害を、死に至る過程を生々しく、
かつオーバーに表現することでより視聴者に強烈に印象付けられたと思います。
こうして、主人公とナビス達との、蚊との戦いの日々が始まったのでした。
ナビス2 #10「過失」
【ナビスの育て方】
ナビスの身体は非常にデリケートなので、人間の塗り薬などは与えないようにしてください。
特に刺激の強い薬品は、ショックによりナビスを即死させてしまう場合があります。
また、殺虫剤などもナビスにかかったりしないように十分に注意して使用しましょう。
【モスキート・クライシス!! ~緊張の夏~編】
人間の無知や間違った善意が原因で、尊いペットの命が奪われることがある。
そんな悲劇を「ナビス」シリーズにも取り入れ、ついに主人公の手によってナビスの命が失われてしまいます。
主人公はナビスを救いたい一心で虫刺され薬を使いましたが、よりによって「ギンカン」というかなり染みそうな薬。
塗った瞬間、ナビスに痒みを上回る激痛が走り、ショックで即死してしまいました。
どの道、二匹も蚊に刺されてしまっては、助かるナビスではありませんでしたが……。
ナビスの尊い犠牲により、ナビスには人間の薬が効かないことが判明しました。
人間の薬が劇薬になるならば、殺虫剤や蚊取り線香なんてもってのほかです。
では、ナビスがいる限り蚊に対する対抗策はもうないのか…………?
余談ですが、このあたりからワールドうごメモギャラリーで3DSのカメラ機能を使ったうごメモが投稿できなくなり、
ナビスの亡骸を抱えるシーンの手は過去のメモで使用した手の写真を別ページで透かし、ドット単位で描き写して再現したものです。
ナビス2 #11「悪夢」
【モスキート・クライシス!! ~緊張の夏~編】
ナビスに襲いかかる蚊の大群!!
次々と刺されるナビス達!!
真っ赤に腫れ上がるナビス達!!
そして……真っ黒になって全滅したナビス達!!!
おお…………ナムアミダビス!!ナムアミダビス!
ナムアミダビス………………。
ワールドうごメモギャラリー時代、「マジで肝を冷やしましたよ!!」とコメントされたほどの衝撃のオープニング。
はじめて黒背景に赤いタイトルロゴを使い、さらにショッキングに演出しました。
………………まあ、タイトル通り夢オチなのですが、本当の悪夢は目覚めた後だったのです。
日光だけでも通るようにと半透明のテープで目張りされたナビス達のダンボールハウス。
その中では、主人公の深夜の絶叫で目覚めてしまい、恐怖に震えるナビス達が……。
もう一度、ナビス達を外で思いっきり遊ばせてあげたい。
ナビス達をもう一度笑顔にしてあげたい。
その願いは叶うのか…………?
なんだか、この時のナビス達の状況はコロナウイルスによって自宅待機を余儀なくされた2020年の私達にそっくりです。
もちろん、私がうごメモで「ナビス2」を描いていた当時には、こんな未来が来るとは予想だにしていませんでしたが……。
ワールドうごメモギャラリー連載当時、読者のみんながコメント欄で蚊の対策を考えてくれたのがとても嬉しかったのですが、
私の頭の中では、すでに蚊の対策は決まっていたのでした。
そんなわけで次回、「モスキート・クライシス」編急展開です!!
ナビス2 #12「紫光」
【モスキート・クライシス!! ~緊張の夏~編】
というわけで、ナビス達を苦しめる蚊に対する秘密兵器、
それは「誘導(電撃)殺虫灯」でした。
まあこんな感じのやつです。
デザインはかつて家で使っていたものがモデルです。今はもう埃をかぶっていると思いますが……
この話も、休日に入れていた副業の仕事へ向かうバスの中で描いていたような気がします。
他にも、外にかけるタイプの虫除け剤や、ナビスの苗用の新しい強力な肥料も購入した主人公でした。
その夜。セロテープで目張りされた窓から紫の光を見上げる一匹のナビスが印象的なラストになりました。
果たして、主人公の対策の結果、ナビスに笑顔が戻る日は来るのでしょうか?来週もお楽しみに。
次回、ついにモスキート・クライシス編決着!!
しかし、その平和もつかの間…………?
そして迎える「あの日」には、待望の特別編も!!
来週も、レッツ・ナビス!!